JACK
以前ビジネスに使えるスニーカーとしてオールブラックのSTAN SMITHを紹介した際に、「オールブラックとオールホワイトのスニーカーを一足ずつ持っていると良いよね」的なことを書きましたが、今回はオールホワイトのスニーカーをご紹介。
友人に「絶対一足持っておけ」と言われて買いましたが、どの服装にも合わせやすくて大正解でした。
定番中の定番、NIKE AIR FORCE 1をレビューしていきます。
STAN SMITHの記事はこちら☟
NIKE(ナイキ)とは
1964年にBlue Ribbon Sports(ブルーリボンスポーツ)として設立されたアメリカのスポーツ用品メーカー。
オレゴン大学の陸上選手だったPhil Knight(フィル・ナイト)とそのコーチであるBill Bowerman(ビル・バウワーマン)によって設立されました。
フィル・ナイトはオレゴン大学卒業後、陸軍の参加を経てスタンフォード大学のビジネススクールに進学。
卒業旅行で訪れた神戸でオニツカタイガー(現アシックス)の創業者、鬼塚喜八郎と販売代理店契約を結び、そのビジネスをスタートさせました。
1971年にオニツカタイガーとの提携を終了させると社名をギリシャ神話の勝利の女神「ニーケー」に由来するNIKEに変更。
当時デザイン科を専攻していた女子大生のCarolyn Davidson(キャロライン・デビッドソン)によってデザインされたSwoosh(スウッシュ)もこの年に生まれています。
このロゴも社名同様ニーケーの彫像の翼をモチーフにデザインされており、「勢いよく動く」という意味の通り躍動感やスピード感が表現されています。
NIKEは広告プロモーションが上手く、アメリカの広告代理店Wieden+Kennedy(ワイデンアンドケネディ)の共同設立者のDan Wieden(ダン・ヴィーデン)によって1988年に作り出されたキャッチフレーズ“Just Do It.”は、「21世紀でもっとも人気なスローガンTop5」にも選ばれたほど話題になりました。
AIR FORCE 1(エア・フォース ワン)
歴史
その安定した履き心地の良さから、アメリカ空軍の航空機に大統領が登場するときのコールサイン、またはその専用機と同様の名前が付けられたNIKEの人気シューズ。
元航空宇宙エンジニアのMarion Franklin Rudy(マリオン・フランクリン・ルーディ)によって開発されたエアバッグ入りのソール「NIKE AIR(ナイキ エア)」を搭載した初めてのバスケットボールシューズとして1982年に発売されました。
Bruce Kilgore(ブルース・キルゴア)によるデザインで発売当時はハイカットモデルのみでしたが、翌年1983年にはローカットモデルが、1994年にはミドルカットモデルが発売されます。
1985年に、より機能性を追求したAIR JORDAN 1(エア・ジョーダン)が発売されるとAIR FORCE 1はストリートシューズとして定着。
定着の背景には北米メリーランド州ボルチモアに店舗を構える3社のスポーツブランドのNIKEとの粘り強い交渉があり、これによりNIKEは初めて商品を復刻させることとなりました。
この3社(Charley Rudo Sports, Cinderella Shoes, Downtown Locker Room)はThree Amigos(スリー・アミーゴス)と讃えられ、ボルチモアはAIR FORCE 1の聖地としてコアなファンに親しまれています。
1990年代に入るとサイズシールを貼ったままのNEW ERAのキャップと真っ白なAIR FORCE 1がヒップホップシーンで成功者のアイコンとして愛されるように。
(どちらも「俺はいつも新品を身に着けているんだ / 買えるんだ」というメッセージが込められている)
さらに2002年にはアメリカ人ラッパーのNelly(ネリー)が“Air Force Ones”という曲を発表すると、これがビルボードチャートのトップ3にランクイン。
その後も多くのアーティストやファッションブランドとのコラボレーションモデル、コンセプトモデルを発表し続け、不動の人気を誇っています。
Nelly – Air Force Ones ft. Kyjuan, Ali, Murphy Lee (Official Video)
型番
一口に「AIR FORCE 1」と言っても、これまでに発売されたバリエーションはなんと3000種超!
今回僕が紹介するAIR FORCE 1 LOW ’07のように、商品名の後にスタイル名が付くのが一般的です。
また、NIKEのスニーカーの型番は6桁の数字と3桁の数字の組み合わせで成り立っています。
今回僕が紹介するオールホワイトのAIR FORCE 1 LOW ’07はローカットモデルの’07版で型番「315122-111」となっています。
前の6桁がモデルナンバー、後ろの3桁がカラーナンバーなんですって。
最近だとモデルナンバーの前2桁がアルファベットになっているのもあるみたい。
LOW ’07 / 315122-111
外見と特徴
AIR FIRCE 1の中でも最も人気の高いLOWカットモデル。
その中でも定番の’07は発売開始の1982年から25年経った2007年にアップデートされたモデルのこと。
一番わかりやすいアップデート後の特徴がDeubre(デュブレ)と呼ばれるシューレース付属の金属パーツ。
元々はNIKE所属デザイナーのDamon Clegg(デイモン・クレッグ)が1994年にNIKE ACGブーツのパーツとして考案したもの。
このパーツ名の由来が面白くて、「あの何とかいうやつ」的な意味を持つスコットランドのスラング“Doobrie”って呼んでたのを技術チームが専門用語と勘違いしたのがそのまま使われていくうちに定着してしまったものらしい。
ちなみにNIKE原宿店ではデュブレのカスタマイズもできるみたいなので、他の人と差をつけたい人は試してみるのもいいかも。
ミッドソールのサイドにはAIRの文字が。
AIR JORDANシリーズやAIR MAXシリーズではここに窓が開いていてエアクッションを見せる構造になっていて、これが人気の一因にもなっているんですが、AIR FORCE 1ではこれを見せないことでシンプルな外見を保っています。
ヒールにはNIKEのロゴと「AIR」の文字が刺繍されています。
シュータンの裏やヒール部が肉厚な設計になっているので靴擦れしにくく、高いホールド力を有しています。
シュータンにもヒール同様の刺繍。
写真ではわかりづらいですが、下には「AIR FORCE 1」と書かれています。
インソール(中敷き)はこんな感じ。
右足には商品名、左足には発売年を表す”82 SINCE”の文字が。
アッパーが天然皮革で覆われているのに対し、履き口やシュータンはメッシュ仕立てになっています。
つま先部や側面にベンチレーションホールも空いていて、蒸れにくい構造になっています。
このアウトソールを見ると元々バスケットボールシューズだったことを思い出します。
この円形の溝はPivot Point(ピボットポイント)と呼ばれるもので、バスケットボールを持ったまま片足を軸に方向転換を行う「ピボット」をしやすい機構なんだとか。
コーディネート
ベージュのチノパンと合わせてみました。
ビジネスカジュアルに取り入れると爽やかな印象を取り入れられるのでおすすめ。
アッパーがレザー素材なのでスーツと合わせてもドレッシーに決まりそう。
元々バスケットボールシューズということもあって、スポーティーなファッションにもピッタリ。
写真ではadidasの黒ジャージと合わせています。
ホワイトスニーカーは汚れが目立つからあんまり運動に使いたくないのが本音だけど。
最後はジーンズとのコーディネート。
なんだかんだこの組み合わせが一番好き。
白Tシャツにブルージーンズ、AIR FORCE 1のセットで十分決まる。
雨の日とかおろしたてのジーンズを履くときとかは色写りしやすいので要注意。
まとめ
ボリュームのあるフォルムながらも、主張しすぎず程よい抜け感を演出できるAIR FORCE 1。
オールホワイトのモデルならビジネスシーンでの活用も期待できて、コーディネートの幅が広がりますね。
汚れが目立つのが難点なので、いずれクリーニングの記事も書くかもしれません。